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2021/04/05

試合レポート

■グリーンロケッツ、リコーに敗れてホワイトカンファレンス最下位が確定!

■試合ハイライト(J SPORTS YouTubeチャンネル)  

 


 苦しい状況をどう乗り越えるか。
 今、NECグリーンロケッツは、そんな難しい問題に直面している。
 それは、悔しい黒星が続いた今季の流れだけではなく、試合のなかで実際に突きつけられる問題でもある。
 特にこのリコーブラックラムズ戦がそうだった。
 コイントスに勝って風上を選択。キックで地域を獲得し、リコーを自陣に押し込めてアタックを継続する。たとえ相手にボールを渡しても、キックを使わずに攻めざるを得ない相手にディフェンスから圧力をかけてボールを奪い、さらにまた得点へと結びつける――そんなゲームプランを描いて臨んだ試合は、立ち上がりのキックオフレシーブでのミスでいきなり崩れたのだ。



 地域を獲得するはずのキックを蹴る前に、CTBベンハード・ヤンセ・ヴァン・レンスバーグがパスを捕り損ね、いきなりリコーボールのスクラムとなってしまう。
 そこから4分以上続いたスクラムの組み直し。
 ようやく成立したスクラムで、グリーンロケッツFWが前に出たところでリコーがサイドアタック。
 そこからFWで近場を攻められて、5分19秒にトライを奪われた。
 気持ちを切り替えてリスタートのキックを蹴り込み、ベンハードが名誉挽回とばかりにリコーSOアイザック・ルーカスにタックルを見舞い、リコー陣22メートルラインのなかに攻め込んでラインアウトに持ち込む。しかし、そこからのアタックを得点に結びつけることができず、逆にノックオンしたボールを拾われて一気に攻められ、自陣へと戻されてペナルティを犯す。
 そして、ラインアウトからリコーが繰り出したムーブに防御を乱されて、12分にもトライを奪われた。
 共同キャプテンのSH中嶋大希が振り返る。
「モールはチームの強みです。だから、ラインアウトからはモールで攻めることがファーストチョイスですが、そこで押せなかった。押せない場合にどうアタックするかも大切なのですが、得点できずにミスが起こったところで、リコーはワンチャンスを確実に得点に結びつけた。それが悪い流れとなった要因でした」
 23分には、プラン通りにリスタートのキックを蹴り込み、リコーから反則を誘ってラインアウトのチャンスを得たが、ここでもアタックを得点に結びつけられず、逆に反則を重ねてリコーにPGを追加された。
 さらに26分にもトライを追加され、前半だけでリコーにボーナスポイントの権利を与えてしまう。
 これでスコアは0―22。
「風上を利用して敵陣に入り、そこからアタックで得点を重ねる前半のプランが、真逆の展開になってしまいました……」と、中嶋は唇を噛んだ。
 グリーンロケッツは31分にSO亀山宏大がPGを返すのが精一杯だった。



 風上の前半に22失点。
 風下で迎えた後半に19点差を追う悪い流れを断ち切るために、後半は何をすべきなのか。
 浅野良太ヘッドコーチ(HC)は、スクラムの修正、ディフェンスの立つ位置などの細かい点をハーフタイムに指示した。
 中嶋も、流れを変えるための方策を心に温めていた。
「後半は風下に立つからキックが有効ではない。だから、ペナルティから仕掛けるチャンスがあれば迷わず仕掛けよう」
 そして始まった後半の立ち上がり、グリーンロケッツは攻めた。
 最初のアタックこそ途中で起こったミスを拾われ、リコーにトライを奪われたが、それでも下を向くことなく攻め続ける。
 46分には、中嶋が目論み通りペナルティから速攻を仕掛け、WTB後藤輝也が大きくゲインする。後藤はゴール前で倒されたが、そこでリコーがラックに横から入る反則を犯す。
 そして50分、ラインアウトのモールを起点に、右サイドに防御を集めて左へ展開。最後はFBアンドリュー・ケラウェイが左中間に飛び込んだ。
「トライできたことは確かに嬉しい。でも、それが勝利につながらなかったのがすごく悔しい」
 ケラウェイは、公式戦初トライを挙げた喜びよりも勝てなかった無念をにじませて、そう話す。
 トライの前にも、後半に入ってキックを使い始めたリコーに、積極的にカウンターアタックを仕掛け、なんとかチャンスを作り出そうとしていた。それがチームに勢いを与え、反撃のトライに結びついたのだが、「チームが元気を取り戻すためには勝利が必要」と、あくまでも勝利にこだわるのだ。



 そして、こう続けた。
「勝利を挙げるために必要なのは、ビッグプレーを狙うことではなく、細かいことにこだわり、1つひとつのディーテイルを大切にすること。そうした積み重ねが勝利につながり、それがチームにエナジーを取り戻すことにつながる」
 果たして、流れを変えるための小さな積み重ねが少しずつ功を奏し始める。
 リコーに反則が増え、グリーンロケッツがボールを手にしてアタックする時間も、それにつれて増えていく。
 54分には、リコーのノックオンを拾ったPR瀧澤直がスピードに乗ったランで防御を切り裂き、チャンスを作る。そして、ゴール前へと攻め込み、ペナルティからLO山極大貴が突進。さらにNO8ジャック・ラムが突っ込んでリコーの防御を集める。
 最後は中嶋が2人を飛ばすパスを放ってCTBマリティノ・ネマニがトライを挙げた。
 亀山のコンバージョンも決まって、15―27。ツーチャンスで逆転できるところまで追い上げたのだ。
 ところが――。
 リスタートからのキックオフリターンで、グリーンロケッツは圧力をかけられてなかなか自陣を脱出できない。ようやく亀山のタッチキックで地域を戻そうというところで、途中出場のリコーSH山本昌太にチャージされ、そのままトライを奪われてしまう。
 前半にグリーンロケッツが意図した形をリコーにそのまま実行されて、これが決定的な失点となった。



 最終スコアは15―37。
 7位の日野レッドドルフィンズに新型コロナウィルスの陽性者が出て4日のキヤノンイーグルス戦が中止となり、規定に従って両者に勝ち点が2ずつ与えられたため、グリーンロケッツは次節に5ポイントの勝利を挙げても日野を上回ることができず、この時点でホワイトカンファレンス最下位が確定した。
 そんな重苦しい空気を打開するためのインパクト・プレーヤーとして、最後の20分間ピッチに立ったアセリ・マシヴォウは、流れを変えられなかったことを悔やみながら、こう話す。
「20分という短い時間だったけど、自分の役割は果たせたと思います。でも、まだまだ改善すべき点がある。たとえば1つひとつのタックルをしっかり決める。キャリーするときは確実に前に出る、といった細かいことです。たとえ出場する時間は短くても、自分からどんどんボールを要求して、積極的にプレーしたい。それが、チームにいいインパクトを与えることにつながると思う」
 そして、次節のキヤノン戦(11日 熊谷ラグビー場 14時キックオフ)に雪辱を期して、こう付け加えるのだ。
「チームは今、連敗が続いて苦しい状況ですが、とにかく明日からの毎日を大切にして、こうした課題をもう一度意識しながら、キヤノン戦に向けて準備をしたい。それが勝利につながると思うし、そこで勝つことがプレーオフトーナメントに弾みをつける。今は、それだけを考えています」
 そう。今季はまだ、プレーオフトーナメントという復活のチャンスが残されているのだ。
 浅野HCは、今後を見据えて、こう話す。
「次節のキヤノン戦が、現行のトップリーグでの最後の試合になりますが、そこに向けて、自分たちの強みと狙いどころを整理して、選手たちに自信を持たせて送り出したい。それが、17日から始まるプレーオフトーナメントに向けて勢いをつけることにつながると思います」
 トップリーグのファイナルシーズン最後のゲームを白星で飾り、プレーオフに弾みをつけることができるか――今季のチームスローガン、「NEC PRIDE」が今、問われている。









浅野良太HC


リコーブラックラムズ戦は、前半、風上に陣取って流れをつかむプランだったのですが、立ち上がりのミスで失点して、想定していたスタートとは真逆になってしまいました。本来なら、ああいう形でリコーにプレッシャーをかけて、ゲームを進めるプランでしたが、プレーの遂行力で劣ったことが、風上の前半に3―22という結果につながりました。
ハーフタイムには、スクラムの修正ポイントを指示しました。アタックでも、セットプレーから2フェイズ以内にミスをしてボールを失うことが多かったので、ブレイクダウンを整備するよう指示しました。あとは、ディフェンスの立ち位置も修正しました。
後半に、選手たちが修正力を見せて2トライを奪ったのは、今日のポジティブな面です。
そうしたポジティブな時間が試合を通して続くようにできれば、結果も変わってくると思います。
そのためにも、選手たちが自信をつけることが必要ですが、自信は練習を通じてもつけることができます。だから、これからも、練習を通じて選手たちに自信をつけさせることに力を注ぎたい。そうすれば、いいプレーを試合のなかで再現できるようになります。
11日のキヤノンイーグルス戦は、現行のトップリーグでの最後の試合になりますが、そこに向けて、自分たちの強みと狙いどころを整理して準備することで、選手たちに自信を持たせて送り出したい。それが、17日から始まるプレーオフトーナメントに向けて勢いをつけることにもつながると思います。


中嶋大希共同キャプテン


リコー戦は、前半に勝負をかける意識が全員にありました。
風上を利用して敵陣に入り、そこからアタックで得点を重ねる。リコーが、風下でも自陣から攻めてくるのはわかっていましたから、そこでも、ディフェンスからターンオーバーにつなげて得点しよう、というプランでした。前半にペナルティから地域を前進させた場面もありましたが、得点できないまま地域を戻されて、それがリコーの得点につながってしまった。だから、「こんなはずではない」というネガティブなイメージから脱することが難しかった。
リコーとは何度も練習試合をしたり、公式戦で対戦することが多いので、後半は必ずチャンスがくると思っていました。風下なので、ペナルティから仕掛けるチャンスがあれば迷わず仕掛けようとも、思っていました。それが実を結んで、自分たちの士気も上がりましたが、僕たちも同じように1つのペナルティから反則を続けて、自分たちで士気を下げたところがありました。
今は1勝が遠い――そう感じています。
試合で結果を出せないから、なかなか元気がプレーに現れてこない。
そのなかで、次のキヤノンイーグルス戦はとても大事な試合になります。
キヤノンに勝つことが、プレーオフトーナメントにつながりますし、勝つことで選手のモチベーションも上がるでしょう。とにかく、トーナメントにつなげられるような試合にしたいですね。
ただ、1人、2人の選手がガムシャラに頑張るだけでは流れは変わらないし、結果が裏目に出ることもあります。あるいは、1人がネガティブなプレーや、弱気なプレーをすると、それが次のプレーに影響することがあります。
だからこそ、チーム全体で、ポジティブなイメージを持ってプレーすることが大切なのです。
誰か1人だけが頑張るのではなく、全員がポジティブなプレーをして、それが次のプレーへ、さらに次のプレーへと波及するように――それが、今の流れを変えることにつながると思っています。

 

(取材・文:永田洋光)

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vs

豊田自動織機シャトルズ

NECグリーンロケッツ

豊田自動織機

25 10 - 7 24
15 17
T G PG DG PT   T G PG DG PT
1 1 1 0 0 1 1 0 0 0
2 1 1 0 0 2 2 1 0 0
3 2 2 0 0 3 3 1 0 0

2021/04/17 12:00

大阪・東大阪市花園ラグビー場

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