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2021/03/01

試合レポート

■バウンドした楕円球の行方が分けた明暗。グリーンロケッツ、NTTドコモに敗れる!

 開幕戦となった前節、神戸製鋼コベルコスティーラーズを猛追しながらも勝利という結果に届かなかったNECグリーンロケッツと、劇的な逆転PGで勝利を挙げたNTTドコモレッドハリケーンズ――両者ががっぷり四つに組んで戦った試合は、67分のワンプレーで明暗がクッキリと分かれた。



 ハーフウェイラインから少しグリーンロケッツ陣内に入った地点での、NTTドコモ投入のラインアウト。先行したNTTドコモを激しく追い上げ、19―24と5点差まで迫ったグリーンロケッツにすれば、ここでボールを奪ってさらなる反撃へ、そして、逆転へとたたみかけたい場面だった。
 投入されたボールに鋭く反応したのは、グリーンロケッツLOサム・ジェフリーズだ。
 200センチの長身を活かし、腕を伸ばして空中のボールを味方へとタップ。相手ボールを奪ったのだ。
 ところが、勢いよく弾かれたボールは味方の頭上を越えて地面でバウンド。
 暴れる楕円球を味方につけようと、両チームの選手が手を伸ばし、さらにボールが転々とする。
 そこに走り込んだのが、NTTドコモSH、TJ・ペレナラだった。
 ペレナラは左手でボールをすくい上げると、そのままスピードに乗ってインゴールへと駆け抜け、トライを記録。その後のコンバージョンも決まって、5点差は12点差へと広がった。
 同じ9番をつけた中嶋大希共同キャプテンが言う。
「ペレナラは、自分のトイメンとしてではなく、相手チームの脅威となるプレーヤーの1人としてマークしていましたが、実際にプレーしてみると、彼が1人でゲームをコントロールしていた。つまり、大きな脅威はペレナラだけでした。それなのに、彼をある程度自由に動かしてしまった。それが反省点です」
 ニュージーランド代表オールブラックスで、試合途中からピッチに立ち、勝ちゲームを締めくくる「クローザー」として活躍したペレナラに、この試合でも終盤の勝負所で名をなさしめてしまったのである。



 負けられないグリーンロケッツは、SOアレックス・グッドが次のリスタートのキックをふわりと浮かせて蹴る。落下点にトップスピードで走り込んだのはCTBベンハード・ヤンセ・ヴァン・レンスバーグだ。そのまま両手を前に出して、落ちてくるボールを待ち受ける。が、風上に立っていることが裏目に出てボールはわずかに伸び、ベンハードの手からこぼれ落ちた。
 それでも続くスクラムでFWが奮起。NTTドコモの反則を誘い、ゴール前のラインアウトに持ち込む。そして、ジェフリーズがタップしたボールを、途中出場のPR前島利明が捕ってトップスピードでゴールライン目がけて走る。あと1メートルほどのところで前島は倒されたが、左側には亀井亮依キャプテンが待つ。
 ラックから中嶋キャプテンがパスを送ればトライ――という場面だ。
 しかし、ラストパスは、わずかにタイミングが合わず、相手に奪われて逆襲される。
 結果NTTドコモのトライにつながって、グリーンロケッツの得点は19点のままで試合が終了。
 チャンスが立て続けに紙一重でピンチとなって、勝利の凱歌を上げることができなかった。



「個人的には、あそこでトライを獲れなかったことが決定的だったと思っています。トライを獲れば、もう一度流れを引き寄せられたのに、逆に相手に加点されてしまった。勝負の分岐点でした」
 言葉の端々に悔しさをにじませて、そう振り返ったのは中嶋キャプテンだ。
「試合全体を振り返っても、自分たちのミスで相手に流れを与えたところがありました。ペナルティで、試合を自分たちのペースに持ち込めなかったし、ミスが一度で終わらず、2個以上重なってトライを奪われてしまった。それが敗因だと思います」

 試合経過を振り返れば、グリーンロケッツは決して悪くはなかった。
 前半はかなり強い風下に立ちながら、NTTドコモに先制トライを許しても、すぐにNO8ジャック・ラムのトライで2点差に迫り、風下で戦う際の鉄則、「僅差で食らいつくこと」ができていた。
「でも――」と、浅野良太ヘッドコーチ(HC)は、課題を指摘する。
「前半に8分間で4つ反則を犯したように、細かいミスや反則で流れを作れなかった。後半に5―24から連続トライを挙げて5点差に迫ったところは良かったのですが、前半の終盤や、せっかく風上に立ったのに後半立ち上がりにトライを奪われたりと、細かいところで反省点が多い試合でした」
 確かにもったいない失点は、前半の終盤から後半立ち上がりに集中していた。
 31分にPGを与えた原因は、ラインアウトでバックスがルールに定められた位置までに下がらずにいたオフサイド。
 35分に奪われたトライも、相手のミスを拾って反撃に出たところでのペナルティがきっかけだった。
 後半立ち上がりの失点も、ラックでのオフサイドが原因だ。
 それでも、49分には、風下のゴール前からキックを使えず、ボールを回してピンチを脱しようとしたNTTドコモに圧力をかけ、亀井キャプテンが相手からボールをもぎ取ってトライを挙げ、反撃。これで流れを取り戻すと、54分には、相手から連続で反則を誘ってゴール前のラインアウトに持ち込み、得意のモールから途中出場のHO佐藤耀がトライを挙げた。いずれのコンバージョンもグッドが決めて、19点差を5点差まで追い上げたのだ。



 それが、冒頭に記したペレナラのトライで流れが変わり、さらに追撃するチャンスを活かせないまま点差を広げられた。
 中嶋キャプテンが言う。
「確かに今日はいいプレーもありましたし、そこでみんなが盛り上がっていいムードでした。でも、1つひとつのプレーに一喜一憂してしまうと、感情の波ができる。それが、1つのミスが次のミスを生む悪循環につながっているところはあると思う。こうした波をなくすことにフォーカスして、次節への準備に取り組みたいですね」
 グリーンロケッツで2シーズン目となる今季、攻守に目立った活躍をしているラムも、同じようなことを指摘する。
「前節は、勝てなかったけれどもいい試合をして、チームの雰囲気も昨季よりずっと良くなっています。でも、今日は、ミスや反則で相手にボールを渡してしまい、自分たちのペースで試合を組み立てられなかった。昨季の悪いところが少し顔を覗かせたようなところがありました。だからこそ、次節は相手にボールを渡さずに自分たちのペースで試合を進めたい。それが勝利につながると思います」
 前節でトップリーグにデビューを果たし、ここ2試合獅子奮迅の活躍をしているベンハードも、こう決意を語る。
「今日はNTTドコモがラッキーなバウンドをトライに結びつけて、残念な結果が2試合続くことになりました。でも、確実にチャンスは作れている。勝つために必要なのは、攻め込んだときに残り5メートルをどうトライに結びつけるか、その実行力です。僕たちも、フィニッシュできる能力を、もっと磨く必要がある。今週はそこにフォーカスして、準備を進めたい」
 一刻も早く勝利を――という気持ちはチームに充満しているのだ。
 浅野HCも、「選手たちに、早く勝つ喜びを味わってもらいたい――今はその思いが一番強い」と、次節、6日に秩父宮ラグビー場で行なわれるヤマハ発動機ジュビロ戦(12時キックオフ)に向けて前を向く。
「コロナ禍で入場者数の制限はありますが、初めての秩父宮ということで、ファンの方や、会社の方が、かなり来場してくれると思います。だからこそ勝ちたい。そのためにも、セットプレーの精度を上げることと、ディフェンスのシステムを信じてピッチで忠実に実行することが、カギになる。今週もそこにフォーカスして準備を進めます」
 果たして次節こそ、待望の白星を挙げられるか。
 ファンは朗報を待っている。








浅野良太ヘッドコーチ


今日は、というか、今日も、勝ちたかった試合でした。
5点差まで戻したところは非常に良かったと思いますが、ゲーム全体を見てみると、細かいところで反省点が多かった。
5点差まで追い上げた時間帯は、選手も「行ける手応えがあった」と話していました。だからこそ、いくつかあったトライチャンスをものにできなかったことが悔やまれます。
これは前節もそうでしたが、攻め込んでゴール前まで迫りながら、あと5メートルを攻めきれずにトライを奪えない場面があった。そういうチャンスの場面での選手の実行力、なぜミスが起こるのかを詰めないと、勝つのはなかなか難しい。そう感じました。
ポジティブな面では、山極大貴とサム・ジェフリーズという身長2メートルの両LOが、相手にプレッシャーを与えています。彼らの高さが我々の強みになっているのです。
今日は、ディフェンスでの反則が多くありましたが、一方で、少しずつ我慢強さや規律を守る姿勢が見えた場面もありました。前半25分過ぎに、NTTドコモの10フェイズ近いアタックを反則なしで守り、しかも、相手を地域的に押し下げてボールを奪った場面がありました。そこからトライに結びついたわけではありませんが、これはポジティブにとらえていいでしょう。
あとは、規律正しく守ればこういう結末がくると、みんなが同じ絵を見ながら、試合を通してこういうプレーができるかどうか。
次節のヤマハ発動機ジュビロ戦は、まず彼らがこだわっているセットプレーでどう戦うかが大事になります。練習を通じてこれまでの2試合よりもボールの獲得率を上げること、そしてヤマハに陣地を与えないこと――つまり、ヤマハがずっと自陣で戦わざるを得ない状況を作り出すことが、非常に大切なのです。ヤマハは変則的なアタックも繰り出してきますが、それに対して我々が自分たちのシステムを信じてディフェンスを実行し続けられるか。これも大切ですね。
次節は、今季初めての秩父宮ラグビー場での試合です。
東京での試合には、ファンの方や、会社の方が、入場者数の制限があるなかではありますが、かなり来場してくれると思います。だからこそ勝ちたいし、何よりも、選手たちに早く勝つ喜びを味わってもらいたい――今はその思いが一番強い。そのためのカギが、セットプレーの精度を上げることと、ディフェンスのシステムを信じて、ピッチで忠実に実行することになります。


中嶋大希共同キャプテン

 

試合全体を振り返れば、自分たちのミスで相手に流れを与えてしまった。それが反省点です。
前節は、隙あらば自分でボールを持って走る僕の強みを活かせたのですが、今日は、相手が、僕がボールを持ち出すことを警戒していた。そこで、周りを活かしたコントロールができれば良かったのですが、上手くアタックをオーガナイズできなかった。それも反省点です。
今日の試合で感じたのは、メンバーが1つひとつのプレーの結果に一喜一憂していたこと。いいプレーが出たときに盛り上がるのはいいのですが、感情に波があると、ミスが連続で続く悪循環に陥りやすい。それをなくすために、次節に向けた準備のなかで、そういった要素を削っていきたい。それが、ヤマハ戦に向けたいい準備につながると思います。1人ひとりが意識すれば、メンタルも変わって、もっと安定感のある試合運びができるようになるでしょう。
今日の試合で、ラインアウトのモールが武器になることがわかったし、ディフェンスも強みになっていると思います。だから、そうした強みをもっと活かせるようにしたい。やろうとしていることはできています。あとは、詰めが甘い部分を我慢して攻め続けることができれば勢いも出てくるし、流れもつかめるようになる。そのための準備をしたいと思います。

 
(取材・文:永田洋光)
 
■試合ハイライト(J SPORTS YouTubeチャンネル)  

 

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NEC
グリーンロケッツ

vs

サントリーサンゴリアス

NECグリーンロケッツ

サントリー

31 5 - 36 76
26 40
T G PG DG PT   T G PG DG PT
1 0 0 0 0 6 3 0 0 0
4 3 0 0 0 5 4 1
5 3 0 0 0 11 7 0 0 1

2021/04/24 14:30

東京・秩父宮ラグビー場

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