NECグリーンロケッツ~ New Face !~土佐誠選手インタビュー

info_category3.gif2009/10/01

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 先日紹介できなかったグリーンロケッツのルーキーが、昨シーズン関東学院大学でキャプテンを務めたNO.8土佐誠選手だ。土佐選手は、関東学院大が設けているオックスフォード大学への留学制度を利用して7月に入試にチャレンジ。無事に合格を果たして、今季は同大学のラグビー・クラブでプレーする。そのため、グリーンロケッツに復帰するのは来シーズンになる。
 オックスフォード大とケンブリッジ大の間では、毎年12月の第2火曜日にロンドンのトゥイッケナム競技場で行われる伝統の定期戦「バーシティ・マッチ」が行われており、この試合に出場すれば、英国で“文武両道”の証とされる「ブルー」の称号を手に入れられる。
 これまで日本人でブルーを獲得したラグビー選手は、箕内拓郎選手を含めて3名しかおらず、土佐選手は今年4人目のブルー獲得に挑戦する。
 9月から始まる英国の新学期に合わせて渡英中の土佐選手に話を聞いた。

──関東学院大学でNO.8、オックスフォード大学に留学してNECグリーンロケッツでプレーと、先輩の箕内選手と同じ道をたどることになりますね。ファンとしては、箕内選手と同じようにプレーも身体も大きくなって、グリーンロケッツに戻ってくることを期待しています。
土佐 : そうですね……箕内さんも考えていたと思いますけど、オックスフォードは、日本のラグビーにはないスタイルやスキルを学べる場所なので、自分のプレーの幅を広げて大きくなるチャンスだと考えています。でも、箕内さんと同じことをしたいというわけではないですよ(笑)。

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──どういうプレーを磨きたいですか?
土佐 : 向こうでは、ほとんどの選手が子どもの頃からラグビーボールに触ってきた経験を持っているので、ボールの扱いやスキルが上手い。そういうところを勉強して、たとえば突進した後でもしっかりボールを生かせるようなプレーができるようになれば……と考えています。

──ケンブリッジ大との伝統の定期戦「バーシティ・マッチ」に出場してブルーを獲得することが最大の目標ですか?
土佐 : 僕のなかでは海外挑戦というより、関東学院大とオックスフォードの間に留学できる制度があって、ブルーを獲得できるチャンスがあったから狙いに行くという感じです。ブルーを獲得するのが一番の目標です。こだわりたいですね。

──ブルーへの挑戦は、かなり高い壁ですか?
土佐 : 頑張らないと絶対に届かない目標でしょうね。向こうでクラブのメンバーといっしょに練習する機会がありましたけど、全員がブルーを目標にしてかなり頑張っていた。だから、絶対に手を抜けない感じです。一人ひとり身体能力とサイズがあるし、プレミアシップ(イングランド1部リーグ)のユース出身選手やカナダ代表選手やオーストラリアからの留学生がFWにいて、競争率は高い。特にFW第3列は人材が豊富ですから。

──現地の印象はどうですか?
土佐 : 学生の街なので、僕みたいな外国人にもきちんと対処してくれる。優しい方が多いですし、街の雰囲気もいい。居心地がいいですね。

──食事がマズイことでも有名ですが(笑)。
土佐 : 日本食が恋しくなることはありましたけど、そんなにマズイとは感じませんでしたよ。

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──箕内選手から留学生活についてアドバイスを受けましたか?
土佐 : とにかく楽しむことが大事だと言われました。つまずくことで一々落ち込むんじゃなくて、つまずくのが当たり前ぐらいに考えておいた方がいい、と。

──今、不安と期待とどちらが大きいですか?
土佐 : 新しいことに対してワクワクする方なので、不安は大学で勉強についていけるかな……ぐらいです(笑)。専攻は「British and European Study」というテーマで、英国と欧州の文化を勉強するんですが、それを英語の勉強と並行してやるので一番の不安です。

──キャプテンのときはチームをまとめるので大変だったと思います。その分、オックスフォードでは、一人のプレーヤーに帰って思う存分ラグビーを楽しみたいという気持ちはありますか?
土佐 : 環境が変われば自分の気持ちも新鮮になるし、周りの選手は確実に自分よりもレベルが高いと思うので、フレッシュな気持ちでラグビーに取り組めると思いますよ。
この間、グレン・マーシュ・コーチからこう言われたんです。
「とにかく気持ちの部分でポジティブに考えろ。今日は練習がキツイな……とか、相手が強いな……といったネガティブな方向に考えるのではなくて、キツイ練習をやってやるという思いがいい結果につながるんだ。身体を動かすにはまず心から。心が強くなればいいパフォーマンスにつながるし、いいパフォーマンスがいい結果を生むんだ」と。
やっぱり36歳まで現役を続けてきた人なので、心の部分についてもそういう考えを持っているところがすごい。オックスフォードでも、ポジティブに考えて頑張ろうと思いました。

──グリーンロケッツについて伺います。FWにいい選手が多く、競争率が高いグリーンロケッツを選んだ理由は?
土佐 : トップリーグというレベルの高いところで、自分のプレーを日々の練習から伸ばしたかったから、そういう環境が整っているチームに行きたいと考えていました。どのチームもレベルは高いのですが、NECは特にFW第3列が激戦区ですし、コーチ陣やグラウンドといった環境も含めて選びました。

──「ミウチ2世」と言われるんじゃないか、という点は気にならなかったんですか?
土佐 : かなりそう言われますけど(笑)、僕は箕内さんほどスキルはないですし、プレーのタイプも違うので、自分ではそんなに意識していないですね。

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──自分のプレーの特色やアピールポイントを説明してください。
土佐 : 僕が期待されているのは、ボールのキープ力だと思います。いかに相手のタックルを受けてガマンして立っていられるか。今はそこしか勝負できるところがないですね。

──グリーンロケッツのファンにメッセージをお願いします。
土佐 : プレーするのは来シーズンからになりますが、早くチームにフィットできるようになって、みなさんに応援される選手になりたいと思います。ファンあってのチームですし、そのためには何事も一生懸命やって、見ている方に応援されるようなプレーをしなければいけないと思います。たぶん、そういうプレーは身体を張るプレーなので、自分がいかに身体を張るか。そこを見て応援していただければ嬉しいですし、それがNECに貢献することにもなる。オックスフォードから戻って、レギュラーになれたら、そういうところを見ていただきたいですね。

──ありがとうございました。

取材・文:永田 洋行