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新キャプテン対談 「一致団結したなかで個々の持ち味が出るチームを作りたい!」 森田洋介(SO/CTB)×亀井亮依(FL)

info_category3.gif2018/06/14

「ゲームプランへの理解度を深めてチーム力を上げたい」(亀井)

――亀井さんが昨季ルーキーとしてプレーしたなかで見えた課題はありますか。また、そうした課題を、今季はどう解決していこうと考えていますか。

亀井 今の森田さんの話を聞いていて思ったのですが、突出した選手に頼っていたからなのか、たとえば、試合中にゲームメイクをしている森田さんに、「次は、どんなプレーをするの?」と尋ねるような場面が何度もありました。次にどんなプレーを選択するかは、練習を通じて確認してきたはずなのに、それが頭のなかに入っていない。自分たちのゲームプランに対して理解が足りないように感じました。
 チームは、1年目の僕にも発言をさせようという先輩たちからの温かい配慮が感じられて、非常に雰囲気が良かったのですが、ただ、試合に向かう準備のなかで、そういう理解が少し不足していた。今季は、その部分をもっと深めていきたい。
 手始めに、ピーターさんたち首脳陣から提案されたゲームプランに対して、単純に言われたことをやるのではなく、実際に練習する過程で気がついた点をプレーする僕らの側から伝えて、よりよいものにするための議論を深めていきたい。それが最初のステップだと思います。
 そうやってゲームプランが決まれば、1つひとつの状況をかみ砕いて、各ポジションで、ゲームプランに基づいた、「今何をすべきか」「次に何をすべきか」が決まってきます。
 この春シーズンでは、ゲームプランを単に頭で理解するだけではなく、体に染み込ませるように練習しています。プランを完全に理解していれば、もっと先のことを予測できますし、逆に試合中に誰かに何をすべきか指示されているようでは、判断が遅れてしまいますからね。
 そうやって、1人ひとりがゲームのなかで的確な状況判断を下せるようになれば最高です。



――たとえば、ターンオーバーのような状況でボールを獲得したときに、チーム全員がそこからどうするか、同じ絵を見られるようにする。そういうところを目指したいのですか。

亀井・森田 そうです。

森田 昨季は、バックスで言えば、まだお互いのクセやプレーの好みが完全には理解できていなくて、見る絵が微妙に違うような場面が何度もありました。今、毎日お互いのクセや好みをしっかり見て、同じ絵を見られるように練習しているところです。

「心と体は熱く、頭は冷静にワラターズにチャレンジしたい」(森田)


――さて、17日には港区ラグビー祭りでスーパーラグビーに参戦しているワラターズと秩父宮ラグビー場で対戦します(11時キックオフ)。キャプテンとして、どう臨もうと考えていますか。

森田 1点差でもいいから勝ちに行くのが目標です。
 相手に対して強いボールキャリーをするとか、激しくプレーすることは個々の目標であり、そのための準備は各自が行なっています。ゲームリーダーとしては、みんながそういうプレーができるように、戦いやすくする――NECにはチームとしてのストラクチャー(戦略)があるので、それが生きるような流れにどう持って行くか。いつも通りのプレーができるような状況にどう持って行くか。それが、目指すところになります。
 相手は強いチームですが、だからといって戦い方を変えるのではなく、チームの規律を変えずに、いつも我孫子のグラウンドでやっているラグビーをやりたい。決まりを破って単独で相手に突進するようなプレーではなく、チームが1つになって、それぞれがいつもの通りプレーする。そのなかに激しさと勝ちたい意欲が出れば、勝てると思っています。
 これまでのNECは、チームとしてのポテンシャルはあるのに、大切な試合ほど気負い過ぎて動きが悪くなる傾向がありました。そうならないようにするためにも、僕らのラグビーの規律をしっかり守ってプレーする。そうすれば、いつも通りのいいアタックもできるでしょう。
 相手がワラターズでもどこかには必ずスペースができます。それを見逃さずに、僕らがやろうとしているラグビーでスペースにボールを運び、それを繰り返してボールをキープすれば、勝てる。
 そのためにも、心と体は熱く、頭は冷静に。それを心がけたいですね。



亀井 もちろん勝つことが一番大切ですが、僕らにとってはチャレンジでもある。だから、チームとしてやろうとしていることを、全員が実行することが大切になるでしょう。強い相手を倒すには、何人かの選手が実行するのではなく、チームとして戦う必要があります。チームとして全員で戦い続けた結果がどうなるのか、17日はそういう試合を経験したいですね。
 おおまかに言えば、スタンドにいる部員も含めて、全員が同じ思いで同じことを考えて80分間ゲームに集中するような試合になれば、と考えています

――ワラターズ戦で、特にアピールしたいポイントはありますか。

亀井 FWは春からどんどん体を当てて練習しているので、FW全員が1つの塊として、すべてのプレーに打ち込むところですね。1人の力ではどうにもならない相手ですから、全員で団結して戦うNECらしい愚直さをアピールできれば、と考えています。

森田 バックスは、今、けっこうスキルや判断力が上がっているので、トライをとりきる力をアピールしたい。昔からのファンには「FWのNEC」というイメージが強いと思いますが、最近はバックスでもトライが取れる。パワーアップしたFWもそうですが、バックスでも多彩なアタックができるところを、ワラターズ戦で改めてアピールしたいですね。
 昨季は、気合いが入れば入るほど空回りする傾向がありましたが、僕自身も含めてリーダー陣、コーチ陣がいかにいつも通りのプレーを引き出せるか。それがポイントでしょうね。

――チームの雰囲気はどうですか。

森田 非常にいいと思います。
 亀井がキャプテンになったことで、若い選手からの発言も増えて、いい刺激になっています。ウェイト・トレーニングの数値も、若い選手たちを中心にどんどん伸びていて、ベテランが煽られているような状態です(笑)。
 一方で、吉廣(広征)さんや釜池(真道)さんのような、僕より年上のベテランたちも、ポジション練習に必ず顔を出しています。そこに若い選手たちが必死に食らいつこうとしているので、そういう点も、いい雰囲気につながっています。
 僕自身、若い頃は必死に食らいついて何とかポジションを奪おうと思っていましたし、そういう刺激がないとチームは活性化しません。若手が、隙あらばベテランたちのポジションを奪おうと挑戦する雰囲気が、チームにとってプラスに働いていますね。

――「亀井効果」ですか。

森田 いい刺激になったと思っています。
 帝京大で大学選手権8連覇を達成したときのキャプテンが、鳴り物入りで入ってきたわけですから(笑)。実際に人格的にもしっかりしているし、発言力もある。しかも、言葉で引っ張るのではなく、自分がまず体を張るタイプだから、かなり刺激になりました。ラグビーは、リーダーが体を張らないと、みんながついて行きませんからね。

――亀井さんから見て、森田さんはどういう選手ですか。

亀井 最初に「上手いなあ~~」と思いました(笑)。
 冷静であることもすごく重要だと思います。ゲームメイカーが冷静であることは、本当に大切なことですから。

――共同キャプテンとして、2人で呑みに行ってコミュニケーションをとることもあるのですか。

亀井 呑みには行っていませんが、プライベートではいろいろとお世話になっています(笑)。

森田 昨季も、なんだかんだ話していたよね。

亀井 「こういうふうにした方がいいですか?」みたいな感じで、いろいろアドバイスを求めていました。試合中もよく話しましたね。特にFWとバックスで意見交換するときには、もっとも冷静な人とコミュニケーションをとることが大切ですからね。



「勝ってもハングリーに次に臨む姿勢で“勝つ文化”を作りたい」(亀井)


――最後に、今季のグリーンロケッツを、どういうチームにして、どこまで上昇させたいと考えていますか。

森田 チームとしての具体的な目標はトップ4に入ることです。
 どういうチームにするかを言葉で表現するのは難しいのですが……1人でラグビーをしないイメージでしょうね。
 たとえば、後藤(輝也)は、リオデジャネイロ五輪に男子7人制日本代表として出場して活躍した選手ですが、みんなが後藤に頼ったり、後藤が1人で活躍するようなチームではなく、みんなが後藤を活かし、後藤もまたみんなを活かすようなチーム。
 もちろん後藤だけではなく、亀井ならタックルや地道な仕事。大和田(立)ならボールキャリーといった持ち味がある。それがチームのなかで消されるのではなく、持ち味がより強く際立つような、お互いに「活かし、活かされ」みたいなチームになればいいと思います。
 これはチームに限らずどの組織にも言えることですが、組織には必ず大きな枠があります。ラグビーで言えば、まずチームのシステムがしっかり存在している。そのなかで、自分の力や持ち味を発揮するイメージですね。
 そうやって、一致団結しながらも個々の持ち味がしっかり出ているチームができれば、今季は強くなると思います。

亀井 今季はレギュラーシーズンが7試合と少ないので、まず開幕戦からしっかり力を発揮できるチームを目指したいですね。
 昨季の印象では、勝った試合の次の試合があまり良くなかった。典型的なのが、レギュラーシーズンの最終戦で、NTTドコモレッドハリケーンズに負けた試合(12月24日 13―16)でした。その前節でキヤノンイーグルスに勝って(25―20)、最終戦を待たずにホワイトカンファレンス4位が確定したのですが、勝っても負けても順位が変わらない状況で、勝つことにもう1つどん欲になれなかった。でも、どんな相手に対しても、まず勝つことが重要だと思います。
 今季は試合数が少ないので、より1試合の勝敗が重くなります。今、チームで勝つ文化を作ろうとしているところですが、勝ってもさらにハングリーに反省して次に臨むような姿勢が必要になるでしょうね。

森田 確かにドコモ戦の前に、選手から「この試合、勝っても負けても順位が変わらないよね」という声が出て、それは良くないと感じたことがありました。言った本人も、勝つ気がなくて言ったのではないのですが、そういう発言がチームに影響を与えることは十分に考えられる。それよりも、目の前の試合に集中することが大切ですし、それが勝つ文化につながっていくと思います。

――ありがとうございました!


 

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