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新キャプテン対談 「一致団結したなかで個々の持ち味が出るチームを作りたい!」 森田洋介(SO/CTB)×亀井亮依(FL)

info_category3.gif2018/06/14

これまで瀧澤直キャプテンが長く君臨してきたグリーンロケッツが、今季は共同キャプテン制を導入。8年目の森田と、2年目の亀井が、この重責を担うことになった。
ベテランのバックスリーダーと、ルーキーながら昨季もゲームキャプテンを任された若い“仕事人”は、2人でどういうチームを作ろうとしているのか。
今季にかける熱い思いを語り合ってもらった。

「それぞれの役割でリーダーシップを発揮したい」(亀井)


――今回、共同キャプテンに就任したわけですが、ご自身がキャプテンに任命されたことと、共同キャプテンというシステムについて、どのように考えていますか。

森田洋介(以下、森田) 僕自身は今回の話が出る前から、亀井をキャプテン候補として推していました。周囲にも、「亀井は今季2年目だから少し早いかもしれないけど、いい経験になるからキャプテンを任せてもいいのではないか」という声が多くありました。
 そういう空気のなかで、僕がピーター(・ラッセル ヘッドコーチ)さんから、共同キャプテンに指名された。そのとき、「亀井をサポートする役割なのだろうな」と、自分のなかで考えました。
 これまではキャプテンの経験がなく、同志社大学のときもバイスキャプテンでした。
 ただ、そのとき、新4年生の話し合いのなかで、僕をキャプテンに推す声と、高校日本代表にも選ばれた選手を推す声が半々でした。結局、キャプテン経験がないことを理由に僕が引くような形になったのですが、シーズンが終わったときに「キャプテンをやっておけば良かったな」という気持ちが自分のなかに少しあった。キャプテンにならなかったことを後悔したわけではなく、僕がキャプテンをやっていたらチームはどうなったのだろう、と考える気持ちになったのです。
 だから今回は、断る理由もないし、いい機会だと考えて引き受けることにしました。



――亀井さんは、帝京大学でキャプテンを務めた経験があるし、昨季もゲームキャプテンを任された試合がありましたが、トップリーグでは、同じ帝京大出身のキャプテンが増えています。たとえば、トヨタ自動車ヴェルブリッツの姫野和樹選手やサントリーサンゴリアスの流大選手がそうですが、彼らのことはライバルとして意識しますか。

亀井亮依(以下、亀井) キャプテンとしてライバル視する気持ちはまったくありません。1人のプレーヤーとして負けられない気持ちは、もちろんありますが。
 ピーターさんからキャプテンの話をいただいたときも、昨季は試合にも出させてもらいましたが、レギュラーに定着したわけではないし、パフォーマンスの面でも思うような結果を残せなかったので、予想よりキャプテンを任されるのが早かった、と感じました。
 ただ、いずれはチームを引っ張るリーダーになりたい気持ちがあったので、経験するなら早いにこしたことはないと考えて、引き受けることにしました。

――瀧澤直・前キャプテンから、何か引き継ぎはあったのですか

亀井 改まった引き継ぎはなかったのですが、キャプテンをやりながら瀧澤さんとコミュニケーションをとっています。そのなかで、アドバイスをもらっています。ただ、なんでもかんでも瀧澤さんにアドバイスしてもらうことが、果たしてチームにとっていいことなのかどうか、それがまだわからないので、できるだけ森田さんと話し合いながら物事を進めていこうと考えています。

――2人で話し合って、チームカラーを作っていこう……と。

亀井 森田さんはバックスですし、それぞれ違う役割があると思います。森田さんならチーム全体のアタックについて、僕はディフェンスについてと、それぞれの役割でリーダーシップを発揮できればいい。1人でチーム全体を見るのは難しいですからね。


 
――キャプテンとして、チームのみんなに所信表明はしたのですか。

亀井・森田 していないです。

森田 今年は3月中旬から練習が始まって、キャプテンが決まったのは4月中旬でした。
 発表は月曜日だったのですが、僕たちが呼ばれたキャプテンになったことを伝えられたのが、その前の週末でした。
 チームに発表したときは、コーチ陣が特別な映像を用意してくれていて、僕らのプレーと顔写真が出て、「これがキャプテンだ!」みたいな感じで紹介されました。

亀井 豪華な発表でしたね(笑)。

森田 さすがに僕も所信表明みたいなことが求められるのかなと思って、一応準備はしていたのですが、映像が流れてそれでおしまいでした。
 それから2か月近く経って、何を言おうとしていたのか今はもう忘れましたが(笑)。

「チームに自ら考える“主体性”を取り戻したい」(森田)

――森田さんは今季で8シーズン目になりますね。

森田 そうですね。チームの成績が良かったのは、トップ4に入った1年目(2011年度)だけで、あとは浮き沈み、というより沈むことの方が多かった(笑)。
 ただ、僕自身も、昨季がもっとも多く試合に出たシーズンで、これまでは主力選手というより、ずっとベンチを温めていたような感じでしたから、亀井と同じように「今季が2年目」くらいの新鮮な気持ちでキャプテンに臨もうと思っています。
 自分の性格を考えれば、「キャプテンとはこうあるべきだ」とか「リーダーシップとは何か」と一般論的に考えるタイプではありません。この年齢になれば、自分にできることとできないことがわかってきますから、自分にできないことを、キャプテンになったからといって無理にやる必要はないし、思ってもいないことを無理して口にしたくもない。あくまでも自然体で、キャプテンという職責に臨みたいですね。
 そもそも普段からあまりしゃべるタイプではない僕が、キャプテンになったとたんに前面にしゃしゃり出るようなことをするのは、自分でも違うと思いますし、誰が見ても無理をしているように見えるでしょう。周りの状況を見て、言うべきときは発言するけど、発言する必要がそれほどないときは、別に発言しなくてもいい、といったスタンスでいいのではないか、と思っています。

――これまで、「ここがチームの課題だ」と見ていた部分はありますか。

森田 一番の問題は、主体性でしょうね。主体性というと、ちょっと言葉が強過ぎるかもしれませんが、ニリ・ラトゥ、ネマニ・ナドロ、田村優といった中心選手のパワーが強かったのが、これまでの特徴でした。外部から見れば、突出した選手がいるところが面白く感じられたかもしれませんが、内部にいると、彼らに頼り切ってしまう弱さがあるように感じていました。
 僕自身の反省も込めて言えば、「彼らの言うとおりにしていれば上手くいくのではないか」と思ってしまうところがありましたね。
 若い選手も、そういう雰囲気に呑まれて、自分から考える力や「こうしたい」と主張するような主体性が少しずつ薄れて、意見を主張するような活気のある選手が減っている印象でした。
 ところが昨季は、客観的に見て突出した選手のいないチームになってしまった関係で、誰かに頼るのではなく、一致団結して戦おうという気持ちになりました。
 ゲームメイクをする僕の立場からすれば、自分が目立つよりも、みんなの「こうしたい」という気持ちを活かすプレーを心がけたのですが、そのためにみんなの意見をどんどん求めたし、結果として1シーズンでチームがけっこう変わった。周りから「チームが元気になったよね」と声をかけてもらって、非常に嬉しかったことを覚えています。
 今季は、若くていい選手が入ってきたし、クラブの雰囲気もどんどん良くなって、そこにスティーブン・ドナルドのような経験のある選手も加わった。ピーターさんも3年目ですし、練習をしていても、FWから「こうしたい」とどんどん意見が出てくるようになってきた。
 僕が“いじられキャラ”というか、物を言いやすいキャラクターだということもあるのかもしれませんが(笑)、チームは今、いい循環に入っているように思います。
 だからこそ、今季は、チームとしての主体性を取り戻すチャンスでしょう。そのためにも、昨季と同じようにみんなからどんどん意見を引き出したいですね。



――全体的にボトムアップを図ろうと考えているわけですか。

亀井・森田 そうですね。

森田 もちろん、チームのカルチャーがトップダウンで、選手が上から抑えつけられている、というわけでは決してありません。ただ、ピーターさんからの要求が、技術的に非常に難しいときもあって、実際にプレーする僕たちが混乱することもありました。そこを、いかに僕たちが整理できるか。今季は、それがリーダーの役割になると思います。
 ピーターさんがチームに落とし込もうとしていることに、場合によっては少しストップをかけてでも、もう一度整理し、かみ砕いてみんなに伝える。その上で実行するのが難しければ、もう一度理解できるまで双方と話し合う。今はそうしたことをやっています。
 ピーターさんも、聞くべきときは僕らの話をきいてくれますし、それを嫌がることはないですね。

亀井 けっこう自己主張が強いときも、ありますけど(笑)。
 ただ、それも僕たちからの意見を通訳を通して伝えているので、細かいニュアンスまで上手く伝わっているかどうか、正直わからない部分があります。今季は、そこを曖昧なままにしないで、しっかりコミュニケーションをとりたいですね。

森田 だから、けっこう話し合いに時間がかかるんですよ。それでも、きちんと受け入れてくれるんですが(笑)。僕の経験を振り返れば、若いときは言われるがままだった部分がありました。でも今、キャプテンという立場になって、できるだけ選手の側に立って首脳陣とコミュニケーションしたいと考えています。
 

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