【グリーンロケッツ新人座談会】その1 FW編

info_category3.gif2017/06/07

グリーンロケッツの一員としての生活が始まった7人の新人選手。
そんな新人の"声”を訊いてみました。
まずはFW編からお送りします。


選手名 ポジション 身長/体重 出身
井村兼人
(いむらけんと)
PR 176cm/111kg 伏見工業高校→中央大学
田中章司
(たなかしょうじ)
LO 187cm/96kg 天理高校→近畿大学
亀井亮依
(かめいりょうい)
FL 178cm/97kg 常翔啓光学園高校→帝京大学
松村拓海
(まつむらたくみ)
FL/NO8 183cm/95kg 國學院久我山高校→法政大学


自分に何が求められているかを考えながら、
お互いに切磋琢磨していきたい!


――まず、それぞれの自分のポジションと強みをアピールしてください。


井村兼人 ポジションはPRで、1番と3番を両方やっています。強みは、スクラムです。大学を卒業するときに、トップイーストリーグでもいいからラグビーを続けたいと考えていましたが、自分を成長させるためにさらに上のリーグに挑戦したいと思ってNECに入社しました。
 僕は、高校を卒業するときも就職しようと考えていたし、大学に入っても、3年生まではラグビーはもう大学で辞めようと思っていましたが、4年生のときに、就職しても何らかの形でラグビーに関わっていきたいと考えるようになりました。だから、トップイーストに所属する企業が現実的だと考えていたのです。
 今、NECに入ってトップリーグでプレーすることを考えると、自分がこだわってきたスクラムで本当に強い選手や有名な選手と組めるので、ワクワクしています。また、その経験自体が非常に貴重なものになるでしょうし、技を盗んだりできるようになればいいな、とも思っています。

亀井亮依 FLです。ディフェンスが強みですが、特に、ボールを持っていないときの動きに自分の特徴が出ると思います。特別にタックルが強いわけではありませんが、タックルをはじめ80分間常に正確なプレーを続けられるよう心がけています。
 僕は、学生時代からトップリーグでプレーしたいと考えていましたが、NECが一番自分のプレーを理解してくれると思ったので、そういうチームに貢献したいと思って入社しました。
 大学の先輩たちもトップリーグで1年目から活躍していますし、学生時代からトップリーグのチームとはよく練習試合をしていたので、自分にも通用する部分があるのではないかと思います。そのなかでNECがどういうチームなのかも、漠然としたイメージは持っていましたが、今、実際に入ってみて、チームの文化や雰囲気を、より理解できるようになってきたと思います。

松村拓海 僕もFLです。
 プレーでは、ディフェンス、特にタックルやブレイクダウンでの働きが強みです。ボールを持ってアタックするよりも、相手とコンタクトする接点で、ガツガツとプレーできる点が、自分の特徴だと思っています。
 実は、ラグビーと関係のない企業に就職しようと考えていました。5歳からずっとラグビーをやってきたので、ラグビーを続けるのか、それともラグビー以外の、たとえば仕事で頑張ることにチャレンジするのかで悩んで、一時は違う分野に行こうと考えていたのです。
 ただ、NECから声をかけていただいたときに、トップリーグでプレーするのは、自分からやろうと思ってできることではないし、チャレンジするのが後悔しない選択だと決断しました。トップリーグは、自分自身の全力を傾けるのに値する、情熱を持てる目標です。だから、精一杯チャレンジしようと思っています。

田中章司 LOをやっています。強みは、80分間走り続ける運動量だと思っています。
 僕も、社会人になってもラグビーを続けるかどうか迷っていました。ただ、もしやるのであれば、高いレベルでチャレンジしたかった。ですから、NECに入ることに迷いはありませんでした。
 学生時代は、正直に言えば、トップリーグは自分の力では届かないところにあると思っていました。プレーできればいいな……という気持ちはありましたが、ラグビーの技術以前に、体重が軽くてパワーもあまりなかったので、力の部分で通用しないと考えていたのです。
 ですから、チャレンジする機会が与えられたことは非常にありがたかったですね。

――学生時代に、ラグビーを通じて、
          どういう部分で自分が成長できたと思いますか。

井村 僕は、1年生の頃から試合に出してもらっていたのですが、それでも試合に出られないことが何度か続いたときは、かなり悩みました。でも、そういうときこそ、個人練習などで必死に練習する姿をアピールしようと思いました。
 それから、たとえ自分が試合に出られなくても、試合を戦う仲間はチームの代表ですから、個人的に悔しい思いがあっても全力で応援しようと考えられるようになった。
これも、成長できた部分だと思います。



亀井 僕も、Aチームのメンバーに定着できるかどうかという時期が一番悩みました。
 僕は、試合には出ていましたが、自分なりに試合中に感じた「今日はタックルに行っていたな」という実感と、監督やコーチ陣の評価が違っていた。「全然走れていない」とか、厳しいことを言われたのです。精神的に非常に厳しい時期で、そのとき初めて「自分はどんなプレーを求められているのか」と悩み続けました。
 それがわかったのは、3年生の終わりぐらいの時期でした。
 ある日、試合をしているなかで、ふと気がつきました。とても感覚的で、体で感じた実感のようなものでしたから、言葉でどう表現すればいいのかよくわかりませんが、たぶん、自分がやりたいプレーだけをやっているのではダメで、毎年変わるチームカラーに合わせて、そこで何が求められているのかを理解してプレーする――そういうことだと思います。
 足が速い選手ならトライを取ることが役割でしょうし、強い選手ならば、相手をはじき飛ばすようなプレーが求められる。でも、僕は、それほど足が速くないし、強さもない。では、何ができるのかと考えて、ようやくチームのなかに居場所が見つかったような感じでした。
 それが、学生時代に、一番成長できた部分だと思います。


 

松村 僕は、U20日本代表に選ばれて、オーストラリアに1か月、香港に2週間ぐらい遠征したときが、一番苦しかった。その間チームで7試合か8試合戦ったのですが、僕が出場できたのは、合計でそのうちの45分ぐらいでした。

 僕自身は、このU20の遠征に全力を注いでいて、何が何でも試合に出たい気持ちでいましたが、努力は実らずに、ずっとメンバー外の練習をやっていた。そのとき亀井も同じチームに選ばれていましたが、亀井はずっと試合に出ていた。そういう仲間を見ながら、「なんでオレはこんなに追い込まれているのかな……」という気持ちになりました。
 自分の努力は報われないのに、周りはどんどん試合で成果を出している。それがとても辛かった。しかも、練習で手を抜こうとすると、即刻ムチャクチャ怒られるような環境でしたから、結果が出ないのに、ほんの1ミリも手を抜けない。それが、非常に厳しかったですね。
 ただ、そういう環境のなかで、少しずつわかってきたことがありました。
 それまで僕は、自分でガムシャラにやっているつもりでしたが、そのガムシャラさは、ただ言われたことだけをやるようなガムシャラさでしかなくて、実は何も考えていなかった。今は、そういう部分がダメだったとわかるようになりました。
 亀井が今話したことに僕も共感したのですが、常に考えないとダメだということだと思います。目の前のことを一所懸命やることは確かに大切ですが、自分に求められているものは何か、自分に足りないものは何かといった、自分の考えをプラスしていかないと、成長はできない。
 そういう意味では、(当時U20の監督だった沢木敬介氏が監督を務める)サントリーサンゴリアス戦で、追い込んでくれたことに感謝の気持ちを込めて、「オレはここまで成長したぞ!」というところを見せたいと考えています(笑)。


亀井 同じ気持ちは僕にもありますね。学生時代最後の日本選手権でサントリーと対戦して、結果は負けてしまいましたが、今度はトップリーグでチャレンジしたいです。

田中
 僕は、大学で勝てなかったことが辛かった。2年生から試合には出ていましたが、そのシーズンは1勝しかできませんでしたし、3年生のときも似たような成績で、勝てそうな試合展開でも、最後の最後に負けてしまったり……でした。
 特に、2年生のときは、最後の試合でラストワンプレーまでリードしていたのに、僕がラインアウトで出したサインが悪くて相手にボールを取られ、そこからトライされて負けたことがありました。2学年上の先輩たちのシーズンを終わらせてしまったので、本当に辛かったですね。
 ただ、先輩たちには申し訳ないのですが、僕自身にはまだ2年間残っていたので、そこから気持ちを切り替えました。
 チーム全体でも、4年生が率先して動くように雰囲気を変えました。それまでは1年生に雑用をやらせていましたが、余裕のある4年生が雑用を引き受けるようにした。そういう小さなところからチームを変える試みをした結果、僕が4年生のときは、その4年間で最高の結果を残すことができました。ただ、大学選手権出場を目標にしていたにもかかわらず、リーグ戦で4位に終わって出場できなかったので、悔しい思いをしたことには変わりありませんが。


――同期で入社したFWの仲間を、みなさん、それぞれどう見ていますか。

田中 この前の試合で、僕が4番に入って1番の井村の後ろについたのですが、大学のPRと違ってすごく強かった。大学のフロントローも強いと思っていましたが、まったく違いましたね。
 亀井は、毎日の練習が終わってからも自主練をしているので、すごくストイック。松村は、今ケガをしているのでラグビーについての印象はありませんが、いっしょにウェイト・トレーニングをやっていて、僕がしんどいときによく声をかけてくれます。

井村 でも、田中は悪く言えば、変わっている(笑)。何をするのか予測がつかないところがあります。発言もそうですが、何を考えているのかわからないときがたまにある(笑)。

田中 いや、基本的に、何も考えていないだけです。発言にしても、その場の思いつきで何かを言ってしまうだけなので(笑)。

井村 亀井は、大学で4年間勝ち続けてきたチームにいただけあって、人間性がある。でも、まだ心を完全には開いていない(笑)。だいぶ開くようにはなりましたが……。

亀井 僕は人見知りなんですよ。けっこう相手を観察してしまうところがあります。好きとか嫌いという問題ではなくて、仲良くなろうとしているのに、観察してしまう(笑)。

井村 松村は、頑張ろうという意欲がメッチャあると思いますが、それがどこか空回りしてしまう。練習でしっかり自分を追い込むことができるのに、そのあとでケガしたり、どこかでボロが出る(笑)。

松村 一度、下半身強化のトレーニングで自分を追い込み過ぎて、そのあとで階段を上がることができずに転んで、膝に裂傷を負ったことがありました。それで大騒ぎになって、あとでムチャクチャ怒られました(笑)。
 でも、4人のなかで一番変わっているのは田中ですよ(笑)。
 僕と田中は、大学のラグビー部の雰囲気も成績も似たようなものでしたし、ウェイトも弱いので、今はいっしょに頑張っているのですが、私生活ではずっとゲームを部屋でやっている。
 井村は、見た目も怖いし、そんなにしゃべらないので、最初は近寄りがたいと思っていましたが、まあ、面白い奴です。
 亀井は、本当に妥協しない奴ですね。練習が終わったあとの自主練でも、僕が妥協しそうになったところで、いつも引っ張ってくれる。あまりにもいつも引っ張られているので、自分が情けなくなるときがあります。でも、人見知りだと言う割には、どんどん僕のなかに踏み込んでいじってくれるし、面白いキャラです(笑)。
 僕も、亀井も、どちらもコーヒーが好きなので、そういう点でもシンパシーがあります。

亀井 松村とはU20のときからの付き合いですから、けっこう長いんですよ。
 田中は、確かに気分屋のところはありますが、練習や試合を見ていたら、ラグビーのポテンシャルは高い。凄いと思います。
 井村は、世界最高のNECの顔認証システムで「35歳」と判定されたぐらいの見た目ですから(笑)、最初は近寄りがたかった。でも、すごく優しい奴です。
 松村は、心が折れそうなところでもすごくポジティブな発言をする。僕は、どちらかというとネガティブに考えるタイプなので、そこは尊敬します。お互いに切磋琢磨していきたいですね。

――最後に、レギュラー獲得のために心がけていることを話してください。

井村 僕は、課題としている運動量を上げることと、強みである1番でも3番でも組めることをアピールしていきたいですね。

亀井 自分の強みをトップリーグの舞台でも発揮できるように、精度や質を高めたい。あとは、コーチ陣が求めることを自分なりに見つけて、そこを克服していきたいですね。

松村 僕はまずケガをしっかり治すことと、トップリーグでもケガをしないようなしっかりした体を作ることが目標です。プレーの面では、タックルやブレイクダウンを、しっかり磨きたいと考えています。

田中 まず体重を増やすことですね。そのために、ウェイト・トレーニングと睡眠、食事をしっかり摂って、体作りをしっかりしていきたい。今は100キロをとりあえずの目標にしています。

――どうも、ありがとうございました。

【新人座談会 BK編に続く
 


 

 

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